早起きは三文の得! 朝のシンガポールを満喫するには、こんなコースはいかが?
こんにちは、シンガポールナビです。常夏の国のシンガポールでは、朝早くから屋外に出て観光するのがオススメ。太陽が高く昇る前の空気はさわやかで、スコールがやってくる午後に比べても晴天率が高いのです。今日は朝の散策や食事が楽しめるコースについて、じっくりご紹介します。
7時台:朝のボタニック・ガーデンを散策。広い園内には、太極拳やマラソンを楽しむ市民の姿も。
ぐっすり眠って長旅の疲れが取れたら、7時台にボタニック・ガーデンに行ってみませんか? 52ヘクタールもの広大な敷地を誇るこの植物園は、朝の散歩に最適です。美しい芝生が広がり、熱帯ならではの大木が並ぶ散策路は、朝からジョギングを楽しむ市民たちが行き交っています。朝露に濡れる花々も美しく、写真映えがします。
さらに楽しいのは、太極拳の練習をしているグループが、庭園のあちこちで見られること。ナショナル・オーキッド・ガーデンの前や、公園西部のデル・レーン沿いの芝生などで、中国の音楽を流しながら太極拳の演舞を披露している人たちが見られます。なかなかキマっている人が多いので、見る価値アリ! 7時から8時過ぎくらいまでが、たくさんのグループが集まっている時間です。ぜひチェックしてみて。
8時30分~:ナショナル・オーキッド・ガーデンに一番乗り!
ボタニック・ガーデンを一通り散策したら、園内最大の見どころであるナショナル・オーキッド・ガーデンに行ってみましょう。3haの敷地を持つ世界最大規模のラン園で、毎朝8時30分から開園しています。ボタニック・ガーデンの中では唯一の有料施設ですが、入場料5 Sドルなんてむしろ安いと感じるほどの美しさ。ランに囲まれた人物像を撮影できる「フォト・スポット」というコーナーは、朝いちばんに訪れるのがオススメです。普段は記念撮影をする観光客で順番待ちの状態ですが、朝は空いているため思う存分写真を撮ることができます。
オーキッド・ガーデンの中には、ここを訪れた世界のVIPたちの名前をつけたランのコーナーや、標高の高い寒冷な森に咲くランを集めた「クールハウス」など、見どころがいっぱい。すべて見るには、1時間くらい必要です。ゆっくり時間を取って回りましょう。
ナショナル・オーキッド・ガーデンは8時30分に開園
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いつもは順番待ちの撮影スポットもひとり占めできます。
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9時台:シンガポールの国民的朝食メニュー「カヤ・トースト」はいかが?
ナショナル・オーキッド・ガーデンを回ったら、そろそろ朝食にしませんか。シンガポールで人気の朝食メニューといえばカヤ・トースト。カリカリに焼いた薄いパンに、カヤジャムと、スライスチーズのような厚さのバターがたっぷり挟まれています。カヤジャムはココナッツミルクと卵、パンダンリーフ(香り付けの葉)と砂糖から作られており、濃厚な味がサクサクしたトーストによく合います。
ボタニック・ガーデンからバスや徒歩で動ける範囲にあるオーチャード・ロードには、「ヤ・クン・カヤトースト」や「トースト・ボックス」など、朝7:00~8:00にオープンするカヤ・トーストのチェーン店が何軒かあります。トーストに半熟卵とコピ(練乳入りの甘いコーヒー)の付いたセットが、朝食として特に地元客に人気です。シンガポールの朝の定番メニューをお楽しみください。
10時台:リトルインディアへ。午前中と夕方からしか見られないヒンドゥー教寺院を、まとめて訪問。
朝食を食べたら、MRTに乗ってリトルインディアへ行ってみましょう。インド系の人々が数多く集まり、インドの文化を色濃く感じられるこのエリアでは、極彩色のヒンドゥー教寺院が大きな見どころです。しかしヒンドゥー教寺院の公開時間は、早朝から正午までと、夕方から夜までの、二部に分かれているところがほとんど。昼間は見学できないので、ぜひ朝のうちにまとめて見学しておきたいところです。
まずはリトルインディア駅から徒歩5分のところにある、スリ・ヴィラマカリアマン寺院に行ってみましょう。リトルインディアのシンボル的存在のこの寺院は、「女神カーリー」を祀ったもの。殺戮と破壊を象徴するという怖い女神様ですが、悪鬼を滅ぼすほどの圧倒的な強さが、ヒンドゥー教徒の信仰の対象となっています。入口には空に向かってそびえる高いゴープラム(塔門)があり、インドの神々の彫像でいっぱい。中央でライオンにまたがっている女性像は、カーリーのもう一つの姿である「女神ドゥルガー」です。靴を脱いで祈祷の広間に入ると、インド系の人々が祭壇の前で熱心に祈る様子が見られます。広間を出て寺院の庭に回ると、3つのドームが連なった屋根の上に、髑髏のネックレスを着けて舌を出す女神カーリー像を見ることができます。
多くのヒンドゥー教徒たちが朝早くから祈りを捧げています。
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青い肌に髑髏のネックレスを着けた女神カーリー像。強烈!
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スリ・ヴィラマカリアマン寺院を訪れた後は、セラングーン・ロードを北上して、スリ・スリニヴァサ・ペルマル寺院に向かいましょう。これまた高い塔門が印象的なこの寺院は、ヒンドゥー教の三最高神の1人であるヴィシュヌを祀ったもの。ヴィシュヌは世界を維持する力を持つ神で、額にはU字型のマークがあり、手には法螺貝を持っています。ゴープラムの左の壁の上に目を向けると、とぐろを巻いた蛇の上でくつろいでいるヴィシュヌ神の姿が見えます。これは「この世はヴィシュヌの夢に過ぎず、ビシュヌが目覚めれば一瞬で消えてしまう」ということを表しているんですって。ヴィシュヌは「アヴァターラ」と呼ばれる10の化身を持っており、壁の上には半人半獅子の「ナラシンハ」や猪の頭の「ヴァラーハ」など、独特の姿をした化身たちの像が並んでいます。靴を脱いで寺院の中へ入ると、正面の祭壇にも蛇の上でくつろぐヴィシュヌや10の化身たちのレリーフがあるので注目です。
スリ・スリニヴァサ・ペルマル寺院の極彩色のゴープラム
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とぐろを巻いた蛇の上でくつろいでいるヴィシュヌ神の像
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ヒンドゥー教寺院をまとめて見学したら、そろそろ昼食の時間。リトルインディアで本格的インド料理を食べるもよし、チャイナタウンに移動して中華料理を食べるもよし、多文化が交わるシンガポールの魅力をいろいろ味わってくださいね。朝の時間を最大限に利用して観光を済ませると、食事やショッピングに使える時間も増えるのでオススメです。ぜひがんばって早起きしてみてください! 以上、シンガポールナビでした。
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2012-06-06