シンガポールの国中に張り巡らされた便利な地下鉄。路線別に見どころをご案内します。
こんにちは、シンガポールナビです。シンガポールの地下鉄「MRT」は便利で快適、中心部では主要な観光地をカバーしており、郊外へ行くのにも役立ちます。今日は旅行で使えるMRTの具体的な乗車方法と、各路線のおすすめスポットについてご紹介します。
各路線の色とコードを確認しよう
現在シンガポールの市中を走るMRTは4路線。路線はそれぞれ異なる色で分けられており、駅構内も色分けされた表示で案内されています。路線別に色を覚えておくと便利です。
1. 東西線(イースト・ウエスト・ライン)/ 略称:EW/ 色:緑
2. 南北線(ノース・サウス・ライン)/ 略称:NS/ 色:赤
3. 北東線(ノース・イースト・ライン)/ 略称:NE/ 色:紫
4. サークル線(サークル・ライン))/ 略称:CC / 色:山吹色
各駅には、それぞれの路線の略称+番号で構成されるコードがあります。例えば南北線のオーチャード駅は「NS22」、その次の駅のサマセットは「NS23」というコードが振られています。サークル線は2011年10月にベイ・フロント駅およびマリーナ・ベイ駅への支線が出来ましたが、この延長部分はCCではなく、CE(Circle Line Extension)というコードが振られています。路線図の確認の際にはご注意を。
切符の購入の仕方
自動券売機で切符を購入し、乗車する方法をご紹介します。
1. タッチパネルで使用言語(ここでは英語)と、「Buy Standard Ticket」にある駅名か路線図を選びます(ここでは地図)。
2. パネルに表示されるMRTの中から、行き先の駅をタッチする。
3. 表示された料金を払う。デポジットの0.10 Sドルが含まれています。
4. チケットを受け取り、自動改札機にタッチして駅のホームへ。緑色のランプが光っている改札機が入場側です。
5. プラットホームの表示および頭上のモニター画面で行き先を確認してMRTに乗車。車内は清潔で快適です。
6. 目的駅で降車。自動改札機にチケットをタッチして改札の外へ出ます。
*チケットは、3回MRTに乗ると、0.10Sドルのデポジットの返却可能、6回乗ると、0.1Sドルの割引があります。1枚のスタンダードチケットで最大6回の乗車が可能で、30日間有効です。
*以前のStandard Tickets~デポジット1Sドル(緑色のチケット)は廃止になりました。
4.チケットを自動改札機にタッチします。
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5.清潔で快適な車内
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便利なイージー・リンク・カード
MRTを何回も利用する予定の方は、プリペイド式のカード「イージー・リンク・カード(EZ Link Card)」を使うことをオススメ。日本のSUICAやICOCA等と同じ感覚で使えます。購入はMRT構内のチケットオフィスで。料金は12 Sドルで、そのうち7 Sドルが乗車に使える金額、5 Sドルがカードの代金になります。自動改札機にタッチするたびに残額が表示され、残金が少なくなってきたら自動券売機で10 Sドルからチャージすることができます。旅程が終わるときに残額が残っていたら、チケットオフィスで残額を払い戻してもらいます。カード代の5 Sドルは払い戻しされませんが、イージー・リンクでの乗車賃はスタンダート・チケットに比べて各区間で大体30セントほど安い設定になっているため、たくさん地下鉄に乗る人はお得です。
東西線<緑>~おなじみの観光地を突っ切る基本の路線
ここからは路線ごとに特徴とおすすめスポットをご紹介します。まず緑色で塗り分けられた東西線(イースト・ウエスト・ライン)は、マーライオン・パーク(右の写真)やラッフルズ上陸地点に最寄りの「ラッフルズ・プレイス」駅、ラッフルズ・ホテルに近い「シティ・ホール」駅、サルタン・モスクに近い「ブギス」駅など、定番の観光ポイントを数多く通るため、旅行者にとって重要な路線になっています。
西の郊外にある「ブーン・レイ」駅からは、バスに乗ってジュロン・バードパークへ行くこともできます。「アウトラム・パーク」駅の近くにあるプラナカン建築群や、「パヤ・レバ」駅が最寄りのジョー・チアット・ロード周辺のプラナカン建築群も、華やかで絵になる建物がおすすめです。シティ・ホール駅を起点としてラッフルズ・プレイス駅およびブギス駅まではどちらも2分。アウトラム・パーク駅までは6分、パヤ・レバ駅までは9分、ブーン・レイ駅までは36分です。
東西線の主な駅と最寄りの観光スポット
◎ラッフルズ・プレイス駅
◎シティ・ホール駅 乗り換え:南北線、サークル線
◎ブギス駅
◎ブーン・レイ駅
◎アウトラム・パーク駅 乗り換え:北東線
◎パヤ・レバ駅 乗り換え:サークル線
南北線<赤>~ショッピング・ゾーンを走る、お買い物派に最適の路線
赤色で塗り分けられた南北線(ノース・サウス・ライン)は、シンガポールを代表するショッピング街のオーチャード・ロードを通る路線です。「オーチャード」駅の周辺にはアイオン・オーチャード(右の写真)、パラゴン、ウィスマ・アトリアや高島屋SC等の大型ショッピング・モールが並び、お買い物派にはたまらない楽しさ。「サマセット」駅の周辺には313@サマセットやオーチャード・セントラル、「ドービー・ゴート」駅の近くには「プラザ・シンガプーラ」といった、ローカルに人気のショッピング・センターが並んでいます。地元の人々のカジュアルなファッションを観察するならこの路線!
電車が郊外に出ると、高架から地上の景色を楽しめます。北部にある「アン・モ・キオ」駅からは、バスに乗って、シンガポール動物園やナイトサファリへ行くこともできます。オーチャード駅を起点としてサマセット駅までは2分、ドービー・ゴート駅までは3分、アン・モ・キオ駅までは13分です。
南北線の主な駅と最寄りの観光スポット
◎オーチャード駅
◎サマセット駅
◎ドービー・ゴート駅 乗り換え:北東線、サークル線
◎アン・モ・キオ駅
北東線<紫>~チャイナタウンからリトル・インディアへ、エスニックな街歩きを楽しめる路線
紫色で塗り分けられた北東線(ノース・イースト・ライン)は、チャイナタウンとリトル・インディアという、民族色の強い街を通る路線です。「チャイナタウン」駅の周辺には中国雑貨のおみやげ屋さんが並ぶパゴダ・ストリートや、唐王朝時代の建築様式の新加坡佛牙寺龍牙院など、中国がルーツの観光スポットが揃っています。
一方、「リトル・インディア」駅の周辺には南インドの様式のスリ・ヴィラマカリアマン寺院(左の写真)が、次の駅の「ファーラー・パーク」駅の近くにはスリ・スリニヴァサ・ペルマル寺院があり、インド色でいっぱい。ファーラー・パークに近いムスタファ・センターは、マーライオンチョコなどの定番みやげが、どこよりも安く買える場所として人気の大型ショッピング・センターです。
また「クラーク・キー」駅の周辺は、夜のエンターテインメント・スポットとして、若者の人気の的です。まるでSF映画のような派手なライトアップに、気分が盛り上がること間違いなし。チャイナタウン駅を起点としてリトル・インディア駅までは6分、ファーラー・パーク駅までは7分、クラーク・キー駅までは1分です。
北東線の主な駅と最寄りの観光スポット
◎チャイナタウン
◎リトル・インディア
◎ファーラー・パーク
◎クラーク・キー
サークル線<山吹色>~海から海へ話題のスポットをひとめぐり
山吹色で塗り分けられたサークル線は、シンガポールの中心部を走る‘環状線’。セントーサ島への入口となる「ハーバー・フロント」駅から、オーチャード・ロードの終着点となる「ドービー・ゴート」駅を繋ぐ本線と、マリーナ湾方面に延びる支線があります。この支線で「ベイ・フロント」駅および「マリーナ・ベイ」駅へ行く際には、「プロムナード」駅のプラットホームBで乗り換える必要があるので要注意。支線から本線の駅へ戻る際にも、「ドービー・ゴート」方面へ行くには「プロムナード」駅での乗り換えが必要です。乗車前にホームのモニターで行き先を確認しましょう。
「ベイ・フロント」駅は、いまやシンガポールの新しいアイコンとなったマリーナ・ベイ・サンズ(右の写真)に地下で直結しています。また2012年6月に開園したガーデンズ・バイ・ザ・ベイへは、「マリーナ・ベイ」駅から無料のシャトルバスで行くことができます。路線の中間部にある「ボタニック・ガーデンズ」駅は、ナショナル・オーキッド・ガーデン(国立蘭園)で有名なボタニック・ガーデンの北側ゲートのすぐ近く。西の終着地点の「ハーバー・フロント」駅は、テーマパークの島、セントーサ島への入口となっています。海から海へ、人気の観光スポットをお楽しみください。プロムナード駅を起点としてベイ・フロント駅へは1分、マリーナ・ベイ駅へは2分、ボタニック・ガーデンズ駅へは32分、ハーバー・フロント駅へは54分です。
サークル線の主な駅と最寄りの観光スポット
◎ベイ・フロント
◎マリーナ・ベイ 乗り換え:南北線
◎ボタニック・ガーデン
◎ハーバー・フロント 乗り換え:北東線
運賃が安く、乗り降りのしやすいシンガポールのMRT。とても快適な交通手段ですが、車内は常夏の国らしく、ガンガン冷房が効いています。用心に、何か羽織るものを持って乗車してくださいね。以上、シンガポールナビでした。
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2012-09-12