カトンエリアからブギスまで回ってみよう。
こんにちは~、シンガポールナビのバリ子です! バリ島在住のバリ子ですが、インドネシア以外ではシンガポールがこれまで一番訪問回数が多い国。その昔、インド-ネパール間を歩いて国境越えする旅の帰りのストップオーバーの際に、せっかくなのでシンガポール航空の1日観光ツアーに申し込んでいたのですが、ネパールで体調を崩してシンガポールに到着。辺りに漂う中華系の匂いを嗅ぐだけで「うっ…」となっていたにも関わらず、「でも…もうシンガポールに来ることはないかもしれないから…」と無理矢理ツアーに参加して、観光名所巡りをしたのが初シンガポールでした。その後こんなに来る機会があるなら、あの時無理しなかったのに…と思うくらいに、今では大好きな旅行先の一つになりました。
一昔前は海外旅行の定番といえば「シンガポール!」というくらいに若い女性がこぞってショッピングに訪れていた人気旅行先で、おみやげでいただくマーライオン・チョコレートも頻繁に家で見かけました。時は流れて現在シンガポールの魅力となっている要素は何でしょうか?USS(ユニバーサル・スタジオ・シンガポール)やカジノなどが続々とオープンする注目のエリア、どんどん開発が進むセントーサ島でリゾート気分を味わったり、期間中はホテルがいっぱいになるくらいに海外からの旅行者が増加する「F1 シンガポールGP」、もちろんショッピングだって充実しているし、多民族国家ならではの文化と触れ合うことも。
バリ子がシンガポールに来る目的といえば、やっぱり「多民族国家ならではの、一度に多文化に触れることができる」という点に限ります!整然と整った美しい街並みには、どこの国に行っても必ずあるような近代的なエリアもあり、中華系、マレー系、インド系の人々が集まるエリアもありと、シンガポールを訪れるだけで、様々な文化をのぞくことができるってとってもお得感あり!そんなワケで、シンガポールでは、いろいろなエリアを歩き周ってまずは雰囲気を満喫し、ショッピングとグルメ巡りをするのがお気に入りです。
今回バリ子は「久しぶりにシンガポールに遊びに行きた~い!」と以前からつぶやいていた友人を案内しよう!と1泊2日の弾丸ツアーを企画。仕事をしていると、なかなか長期の休暇は取りにくいもの。正味2日間で、できるだけシンガポールの魅力を存分に楽しんできたいと思いま~す!
空港到着。
弾丸ツアー初日、9時30分にチャンギ国際空港に到着。まずはホテルのチェックインまで、ブランチがてらいきなり街歩きへ行ってみましょ~!第一目的地は空港とシティの間にある「カトン地区」。空港とMRTが直結しているので、まずはステーションまで行って、「EZリンク・カード」(12ドル)を購入。そのままパヤ・レバ駅までMRTで移動です。
カトン地区
「ここからどのくらい歩くの?」と聞かれ、「う~ん、だいたい1kmくらいかな」と答えると、即座に「タクシーにしよう!」とのリクエスト。「じゃあそうしよっか!」旅は始まったばかり。これから2日間の間に行きたい所は山ほどあるので、最初っから飛ばし過ぎは禁物です。慣れない気候に体調を崩さないように、臨機応変に徒歩、MRT、タクシーを選択するというゆる~いスタンスで、その時その時で方向性を変えて楽しみます。
チキンライス
以前はシンガポール名物の「ラクサ」のお店が集まるエリアといわれていた「カトン地区」のイースト・コースト・ロード(East Coast Rd.)も、今ではその面影はあまりなくなってしまったようです。バリ子のお目当ては、シンガポールの国民食「チキン・ライス(海南鶏飯)」の有名店「文東記」。チキン・ライスが大好きな方、たくさんいらっしゃると思いますが、バリ子もその一人。毎回シンガポールへ来る度に、少なくとも2・3度は必ず食べるのですが、普段はフラッと入ってみたホーカーズやホテルの近くで見つけたお店など、あまりこだわりはありません。だって、どこで食べてもおいしいんですよ~!しかし、今までで一番残念だったのは、以前「シンガポールで一番おいしいチキン・ライスを食べてみようよ!」と友人と挑んだ某有名高級店。感想は「…そんなにおいしいかな~」という何とも残念な結果。そうとなったら今度はローカル有名店の味が気になると言うもの。「文東記」は現在シンガポールで6店舗を展開する人気店。その手前にある「五星海南鶏飯小厨」も気になるところですが、まずは「文東記」へ。
「白切鶏(Boiled Chiken)」(7ドル)と「ライス」(0.5ドル)
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しっとりしてるのが見るだけで伝わりますよね~!
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ラクサ
せっかく「ラクサのカトン地区」に来たし、ラクサも食べたいと思っていたバリ子と友人。「白切鶏(Boiled Chiken)」(7ドル)を1皿にライスを2杯と遠慮気味にオーダーしたにも関わらず、テーブルにやってきたお皿を見てビックリ!完全に2人1皿でお腹いっぱいになるくらいにモリモリのチキンがやってきました。早速食べてみると、評判通りジューシーで柔らかなチキンと、油の香味が効いたサッパリソースに「おいし~!」と感激です!
そしてチキン・ライスの感動を引きずりながらもやって来たのは「文東記」の斜め向かいにある「328カトン・ラクサ」。ちゃっきちゃきのアンティ(おばさん)がテキパキとオーダーを取ってくれます。スモール・サイズ(4.5ドル)を1杯オーダーしましたが、「これ、スモールですか?」と思わず聞いてしまったくらいにうどん碗くらいの大きさのラクサがお出ましです。ココナッツミルクのま~ったりとしたコクのあるスープはダシもよく出ていて、スパイスがピリリ!短めのビーフンは箸ではなくレンゲでいただきます。ツルツルしたビーフンと濃厚なスープの組み合わせがバッチリです!
カトン地区
さぁ、お腹もいっぱいになったところで、本来の目的「街歩き」を実行しましょ~!カトン地区は「プラナカン」と呼ばれるマレー系中国人が、植民地時代にイギリスの影響を受けて創り出された独自の文化。イースト・コースト・ロード周辺にはプラナカン様式のショップハウスやテラスハウスが軒を並べているのです。コロニアル好きのバリ子にとってはシンガポールは街歩きが楽しくて仕方のない場所で、住宅地やショップハウスをただ見て歩くだけでも、自宅のインテリアの参考になるし、とっても楽しい時間が過ごせます。
イースト・コースト・ロードからジョー・チアット・ロード(Joo Chiat Rd.)を右左キョロキョロと眺めながら歩いて行くと出てくるのが「クーン・セン・ロード(Koon Seng Rd.)」。この通りの両側に並ぶショップハウスは、細かい凝ったデコレーションが施されたプラナカン様式の建築で、パステル調の外観も可愛らし~い!
なんともメルヘンチックな優しい色合い。
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一軒一軒食い入るように物色中(笑)
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クーン・セン・ロードからジョー・チアット・ロードに戻り、さらにフラフラと歩いてみます。足を進めるにつれて、カトン地区の雰囲気はどんどんと薄くなり、イスラム教のグッズらしきものが目についてくるようになったら、もう「ジョー・チアット・コンプレックス」周辺のマレー系エリア。イスラム色が濃厚に感じられる独特の雰囲気。ちょっと歩いただけで全く違う雰囲気を楽しめる、これぞ多民族国家の面白さですよね~!
周りのショップハウスに目を取られながら黙々と歩き続けて、さすがに暑さで疲れてきたので、マレー系のドリンク「テー・タリッ」で一息。
バリ子が今回シンガポールを訪れたのは、ちょうどイスラム教の断食明けの大祭「ハリ・ラヤ・プアサ」の後。街の中にはまだハリ・ラヤ用のデコレーションが残っていて、めでたい雰囲気が残っているような感じがします。街を歩く人々もソンコッ(イスラム教の帽子)をかぶった男性やジルバブ(ベール)を付けた女性の数が圧倒的に目につきます。
ブギス
ホテル
一息ついて、そろそろホテルにチェックインへ向かいます。まずはMRTブギス駅を目指して出発です!
ベンクーレン・リンク側から
今回バリ子と友人が1泊するのは、MRTブギス駅から歩いて約10分ほどのベンクーレンストリート(Bencoolen St.)にある「イビス・シンガポール(Ibis Singapore)」。ブギスとリトル・インディアの間に位置しています。バリ子の場合はシンガポールに来ると街歩きやショッピングがメインで、ホテルに戻るのは荷物を置き帰るか寝る時だけ。リゾート地なら外出はほとんどせずに、ステキなリゾート・ホテルに泊まってのんびりホテル・ステイを満喫したりもするのですが、シティ・ステイの場合はシンガポール以外でもよく「イビス」を利用しています。
午前中にカトン地区周辺を周っただけですでにバテバテの同行者。「疲れた~、足が痛い~」というので、少しホテルで休んでもらって、バリ子だけ一人で出かけようと思ったのですが、「でも、おいしいものも食べに行くんでしょ?じゃあやっぱり行く~!」と結局一緒に出発です。
ブギス
ホテルを挟んでベンクーレン・ストリートと反対側にあるベンクーレン・リンクからテクテク歩いて行くと、お部屋の窓から見えていた中国寺院「観音堂」やヒンドゥー教の「スリ・クリシュナン寺院」などのあるウォータールー・ストリート(Waterloo St.)へと続きます。ウォータールー・ストリートには中国寺院があり、それと交差するように通るアルバート・ストリート(Albert St.)には宗教グッズを中心にちょっと怪しげなショップも入居する「フー・ルー・ショウ・コンプレックス(Fu Lu Shou Complex)」などもあり、この一体も中華系の雰囲気が漂うエリア。特に2日後に中秋節をひかえた最後の日曜日ということもあり、いつもよりかなり人出が多く、通り一帯には縁起物のザボンやランタン、そして月餅を売る特設販売店がズラーッと並び、まるで年末のアメ横のような熱気です。
アルバート通りをそのまま進んでいくと、目の前には「ブギス・ビレッジ」が。通りにはお土産や衣料品、雑貨に食べ物のお店が終結したストリート。観光客だけではなく、地元の人々にも人気のエリア。事前に「台湾のお店が結構増えてたよ~」との友人情報があったのですが、あるある!台湾でお馴染みの屋台グルメのお店も見かけました。
ブギス・ビレッジをヴィクトリア・ストリート側から出たら、MRTブギス駅はすぐそこ。お次はオーチャード・ロードへ行ってきま~す!以上、シンガポールナビのバリ子でした~!
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2010-10-15