チャイナタウンの目と鼻の先にある、クラシカルとイマドキなシンガポールが入り混じったお洒落エリア。
こんにちは、シンガポールナビです。既に何度かシンガポールを訪れていて、そろそろ観光地以外の所にも出かけてみたいなという方もいらっしゃるのではないでしょうか。また、個人旅行が随分浸透している今となっては、ただ観光地を巡るだけの旅行ではなく、自分の興味あることをテーマに、一味違った旅を楽しむ方も沢山いらっしゃいます。特にお洒落な空間でゆったりとした時間を過ごしたい方におススメしたいのがここアンシャン・ヒル。定番観光地であるチャイナタウンのすぐそばにあり、ローカルの人々は勿論、特にシンガポール在住の西洋人に人気のエリアです。
アンシャン・ヒルの歴史
雑多なチャイナタウンを抜け、アンシャン・ロードに入ると急に西洋的で閑静な雰囲気に早変わりします。狭いエリア内に様々な雰囲気を持ったストリートが点在するのは多民族国家シンガポールならではの風景です。
アンシャン・ヒルは地下水が流れており灌漑に適していたため、その昔クローブとナツメグの農園が広がっていました。最初に作物を栽培し始めたチャールズ・スコットに因んで元々は「スコッツ・ヒル」と呼ばれていました。しかし、害虫被害に悩まされ、スコットや多くの農園主が土地を手放すこととなりました。その後1894年に農園の経営者が謝安祥(チア・アンシャン)に代わり名称が「アンシャン・ヒル」となりました。それを機に多くの華人が移り住むようになり、ショップハウスが立ち並ぶようになりました。
アンシャン・ヒルの行き方
MRTチャイナタウン駅のA出口を出て、パゴダ・ストリートを直進します。サウス・ブリッジ・ロードに出たら道の反対側に渡り、右に進みます。エッグタルトで有名な東興(Tong Heng)というお店の手前にあるアンシャン・ロード(Ann Siang Rd)に入ります。このアンシャン・ロード上がアンシャン・ヒルです。因みに途中で二股に分かれている所がありますが、ここを左に曲がるとクラブ・ストリートです。チャイナタウン駅からは徒歩約10分で到着です。
このお店の手前がアンシャン・ロードです。
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アンシャン・ヒルの標識もあるので分かりやすいです。
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緩やかな坂を上がっていくとお洒落なカフェやバーが立ち並んでいます
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クラブ・ストリートもすぐ近くです。
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アンシャン・ヒルの風景
謝安祥が地主になってからアンシャン・ヒルには会員制のクラブや、華人の同郷や同業者達が集う「会館」という建物が建てられました。現在でも「西熊同郷會」「清遠會館」など、当時の建物をそのまま残しているところもあります。これらはショップハウスと呼ばれ、1階が店舗、2階が住居となっており、中国文化とマレー文化の融合したプラナカン様式独特の建物です。
ノスタルジックな外観とは逆に、ショップハウスの中に入ってみるとカフェやバーなど、西洋的でモダンな空間が広がっていて、マレー半島独特の雰囲気を味わうことができます。
また、アンシャン・ロードの突き当りと真ん中辺りにはアンシャン・ヒル・パーク(Ann Siang Hill Park)という公園の入り口もあり、お昼時には近くのビジネス街から休憩をしに来るサラリーマンやOLの憩いの場となります。緑で覆われた屋根の下に入ると常夏のシンガポールでも少しひんやりとしていて涼むことができるので、歩き疲れた時はここで休憩してもいいかも知れませんね。
ナビおすすめのお店
西洋人達に人気のナイトスポットとして有名なアンシャン・ヒルですが、お昼もゆったりとした時間が流れていて、旅の小休止に最適なエリアです。
そこで、ナビが選んだお昼に訪れた際におすすめのお店をご紹介致します!
Les Bouchonsフレンチスタイルの食事が頂けるレストラン。ローカルや西洋人に人気で、お昼時は小ぢんまりとした店内はすぐにいっぱいになってしまいます。外にも席があるので、西洋人ぽく食事がしたい方は是非どうぞ!ランチにおすすめなのがステーキのセット。フライドポテトとサラダが食べ放題でボリューム満点なので、大食漢の方でも十分満足できます。他にもラムや魚も選べます。東南アジアの料理に飽きた時なんかにいいかも知れませんね。
P.S. Café Ann Siang Hillアンシャン・ヒルで一番有名なところと言えばここ!P.S.カフェです。アンシャン・ロードの突き当り右側にあるこのカフェはなんと年齢制限があり、お子様連れには残念ですがティーンエイジャー以上ではないと入れません…。完全に大人の空間で落ち着いており、店員さんも適度な距離で接してくれるため、心置きなくゆっくりできます。昼間暑い屋外で歩き回り、ちょっとばててしまった時に是非どうぞ!
チャイナタウンとオフィス街に挟まれたアンシャン・ヒル。騒がしさに疲れた時、ほんの少し歩いただけで静けさを見つけることができる都会のオアシス的な場所です。シンガポールの今昔を一度に感じられるこの場所で皆さんもゆったりと癒されてみてください。以上、シンガポールナビでした。