チャイナタウン・ヘリテージ・センター

Chinatown Heritage Centre

閉店・移転、情報の修正などの報告

チャイナタウンの歴史がわかる!本物の建物でリアルなチャイナタウンの歴史を味わえます。

こんにちは、シンガポールナビです。今日はチャイナタウンの歴史を伝える博物館「チャイナタウン・ヘリテージ・センター」についてご紹介しましょう。この博物館は、中国から移住した華人たちが実際に暮らしたショップハウスを改造して、その生活ぶりをリアルに再現した施設。館内のディスプレイには、当時の華人たちが実際に使った生活用品が用いられていて、その凝り方に目を見張ります。まるでチャイナタウンを築きあげていった当時の華人たちの社会に、タイムスリップしたみたい。現在のにぎやかなチャイナタウンの裏に隠れた歴史を、ぜひご覧ください。

チャイナタウンの真ん中、パゴダ・ストリートにあり

MRTのチャイナタウン駅A出口を出てパゴダ・ストリートを直進すると、通りの中心の左手に、3軒のショップハウスを使ったチャイナタウン・ヘリテージセンターの建物があります。おみやげ屋さんのカラフルなショップハウスの中に並んでいるので、一見するとこの博物館も、おみやげ屋さんかカフェのよう。えんじ色のひさしをくぐると、左手奥にチケットカウンターがあります。
ヘリテージセンターの入り口

ヘリテージセンターの入り口

チケット売り場の前はおみやげコーナー

チケット売り場の前はおみやげコーナー

1階にはレストランもあります。

1階にはレストランもあります。

入口+2階右:シンガポールへの旅立ちと移住初期

チケット売り場の奥にある博物館の入り口を入ると、大きな帆船の模型があります。これは1800年代後半に、多くの華人たちが中国本土からシンガポールへと渡る際に使われた船を模したものです。当時はシンガポールへ渡航するのに、数週間から数ヶ月もかかったとか。新天地を求めての船旅でしたが、航海中の悪天候のために命を落とす華人たちも少なくなかったそうです。

右手にある階段を2階へ登っていくと、建物の右部分をめぐるコースで、シンガポールへ移民した当初の華人たちの様子を知ることができます。船旅を終えた華人たちがテロック・アエア・ストリートの寺院で感謝の祈りを捧げた様子や、異国で支え合った氏族の組織、移民生活の苦労の中でアヘンや博打にのめりこんだ人々の様子などを、リアルなディスプレイで再現しています。賭け事のトラブルで刃傷沙汰になった様子を再現したコーナーは、テーブルにナイフが刺さっていたり血糊が付いていたり、リアルすぎて怖いくらい! 異国で生きていくための苦労がありありとうかがえる一角です。
船旅の無事を感謝した寺院の様子

船旅の無事を感謝した寺院の様子

移民たちを支えた氏族会館

移民たちを支えた氏族会館

博打のトラブル。テーブルには血糊が!

博打のトラブル。テーブルには血糊が!

3階右:黄金期のチャイナタウン

3階へ上がると、華人の住む街として盛り上がりを見せた時代のチャイナタウンの様子を見ることができます。展示品だけでなく音声も使って再現した朝市や夜市の様子、1950年代から60年代にかけて実在した食堂、金の取引市場や、中華正月のお祝いの様子など。活気溢れる街の再現は、チャイナタウンが「日の沈まない街」と呼ばれていた頃のにぎわいを良く現しています。異国へ渡った華人たちが、懸命に築き上げた街の雰囲気を味わってください。
音まで再現した朝市の様子

音まで再現した朝市の様子

1950~60年代に実在した食堂

1950~60年代に実在した食堂

金の取引市場の再現

金の取引市場の再現

3階左:ショップハウスの構造をチェック!

3階の左部分に入ると、この博物館のもととなっているショップハウス3軒のうち、左側の家の構造を解説する模型があります。華人の子孫たちが作り上げたショップハウスの建築スタイルは、1階が店舗や事務所、2階から上が住居になっていて、間口が狭くて奥行きが深い、京都の町屋のような造りが特徴。この模型の内部に仕掛けられた電灯のボタンは、見学者が押して中身を確認できるようになっていて、2階に8室もの小さな部屋が並んでいることも見てとれます。この後で階段を降りて、この博物館のハイライトである、華人たちの当時の住居を再現したコースを見る際の参考になります。ぜひじっくり建物の構造をチェックしておいてください。また、模型が置かれた部屋の奥には、移住初期の華人たちの生活ぶりを取材したギャラリーがあります。
この博物館の、左部分の内部構造がわかる模型

この博物館の、左部分の内部構造がわかる模型

すり減った階段を降りて、2階の左部分の展示コーナーへ。

すり減った階段を降りて、2階の左部分の展示コーナーへ。

2階左:博物館最大の見どころ! 当時の華人たちのお住まい拝見

3階から使い込まれた階段を降りて2階の左部分に出ると、この博物館の最大の見どころである「パゴダ・ストリート50番地」のショップハウス内部を忠実に再現した部屋が並んでいます。細かく仕切られた空間には8件分もの居室が並んでいて、それぞれの部屋に住む人々は、台所やトイレや水回りの施設を共同で使っていました。大工の一家の部屋や労働者たちが集団で住んだ部屋、木靴屋の部屋、塗装屋一家の部屋、メイドさんたちが4、5人で暮らしていた部屋・・・。そのどれもがたいへん狭く、当時の貧しかった華人たちがいかに苦労してチャイナタウンを築きあげていったかを雄弁に物語っています。生活雑貨がぎっしりと詰まった部屋は、今にも往年の住人たちが帰ってきそうな雰囲気です。
住人たちが共同で使った台所

住人たちが共同で使った台所

台所の奥にはトイレがあります。

台所の奥にはトイレがあります。

小さな部屋が並ぶショップハウスの廊下

小さな部屋が並ぶショップハウスの廊下

大工の一家の部屋

大工の一家の部屋

塗装屋一家の娘たちが住んだ部屋

塗装屋一家の娘たちが住んだ部屋

1階左:仕立て屋の店舗と工房を再現

1階の左側部分へ降りていくと、仕立て屋の店舗と工房が再現されています。昔、パゴダ・ストリートには多くの仕立て屋の店が並び、にぎわっていたそう。この仕立て屋は裕福だったため、店舗の奥に独立した寝室や台所を持っていました。店主は居住空間から工房の様子を見渡すことができたのです。お金持ちの華人の暮らしぶりと、重厚感のある店舗に注目してください。
仕立て屋の工房

仕立て屋の工房

重厚感のある店舗

重厚感のある店舗

仕立て屋の寝室

仕立て屋の寝室


チャイナタウンを繁栄させた華人たちの、息づかいが感じられるチャイナタウン・ヘリテージセンター。間口が狭く奥行きが深いショップハウスを改造して作られているため、外観から想像する以上に、内部の展示スペースはたいへん広いです。是非時間を取って、じっくり見学し、シンガポールの歴史の一端にふれていってくださいね。以上、シンガポールナビでした。


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記事登録日:2011-05-31

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スポット登録日:2010-07-21

スポット更新日:2011-05-31

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